建設業のホームページで最も重要なページは何か——多くの発注者へのヒアリングで共通する答えは「施工実績ページ」です。「実績があること」を発注者に証明できるかどうかが、問い合わせの有無を決定します。しかし多くの建設会社の施工実績ページは「写真と一言コメントの羅列」にとどまっており、発注者が知りたい情報が書かれていません。本記事では、見込み客が施工実績ページで確認する情報と、受注確率を上げる掲載方法を解説します。
施工実績ページを確認してから
問い合わせすると回答(当社調査)
建設会社の問い合わせ率は
写真のみのページの約2.4倍(当社調査)
1. 見込み客が施工実績ページで確認する6つの情報
発注者は施工実績ページを開いたとき、「自分の案件に対応できるか」を即座に判断しようとしています。そのために確認している6つの情報があります。この6点が揃っていれば、施工実績ページは強力な受注ツールになります。
確認情報①:工種・施工内容
「何をやった工事なのか」が最初に確認される情報です。「鉄骨造3階建て新築工事」「既存RC造建物の外壁改修工事」「電気設備更新工事(高圧受電設備含む)」のように、工種と構造・工事内容を具体的に記載します。「新築工事」「リフォーム」のような曖昧な表現では判断できません。
確認情報②:規模(床面積・延床面積・階数・工事金額帯)
発注者は自分の案件規模と実績の規模感が合うかどうかを確認します。「延床面積〇〇㎡」「地上〇階建て」「工事金額〇〇百万円規模」の情報があると、発注者が「うちの案件は対応範囲内か」を自己判断できます。工事金額は「〇〇百万円規模」という幅表現でも有効です。
確認情報③:立地・施工エリア
建設業は地域密着型のビジネスです。「〇〇県〇〇市」「市内中心部から〇km圏内」の立地情報が、エリア外の業者に依頼しないための重要なフィルタリング情報になります。地域名を実績ページに明記することで、地域名+工種のロングテールキーワードでの検索にもヒットしやすくなります。
確認情報④:工期・施工期間
「工期はどれくらいかかるか」は発注者の計画立案に直結する情報です。「2024年4月〜2024年8月(5ヶ月)」のように着工日・竣工日・施工期間を記載します。類似案件の工期実績がわかることで、発注者の不安解消につながります。
確認情報⑤:施工写真(品質・枚数)
写真は施工実績ページの核心です。1件につき最低3〜5枚が目安です。「施工前・施工中・完成後」の3段階を揃えると、工事の流れと品質の変化が伝わります。写真の品質(解像度・明るさ・構図)が低いと、施工品質が低く見られる可能性があります。スマートフォンで撮影した高解像度写真でも、明るさ・水平を意識すれば十分実用的です。
確認情報⑥:発注者の業種・用途
「工場の新築工事」「医療施設の改修工事」「物流倉庫の電気設備工事」のように発注者の業種・施設用途を記載することで、同業種の発注者が「自分と同じような案件の実績がある」と安心できます。業種別の施工実績カテゴリを設けると検索性も向上します。
施工実績ページを受注につながる構成にリニューアルしたい方はお気軽にご相談ください。
無料相談はこちら2. Before/Afterの圧倒的な効果
施工実績ページで最も影響力が高いコンテンツは「Before/After(施工前後の比較写真)」です。建設会社B社では、実績ページにBefore/Afterを追加したところ、実績ページからの問い合わせ率が3ヶ月で1.8倍に増加しました。
Before/Afterが効果的な理由
- 変化の可視化:発注者は「施工後にどうなるか」を事前にイメージしたい。Before/Afterは最も直感的にそれを伝える手段
- 施工品質の証明:「Before」の状態と「After」の仕上がりを比較することで、施工会社の技術力を直接証明できる
- 発注者の自分ごと化:「自分の建物も同じように変わる」という具体的なイメージが問い合わせへの動機付けになる
Before/Afterを効果的に見せるポイント
- 同じアングル・同じ距離で撮影する(比較しやすさを最大化)
- 同じ時間帯・同等の明るさで撮影する(光の影響で品質が違って見えるのを防ぐ)
- Before写真を敢えて「正直に」掲載する(施工前の状態が悪いほど、施工後の改善が際立つ)
3. 業種別・工種別の実績掲載例
施工実績ページは、全件を一つのリストに並べるより、業種別・工種別にカテゴリ分けすることで発注者の検索性が大幅に向上します。以下に業種別の掲載例を示します。
製造業(工場・倉庫)向け実績の掲載例
- 工種:鉄骨造工場新築工事(延床面積1,200㎡)
- 施工エリア:〇〇県〇〇市 工業団地内
- 工期:着工2024年6月〜竣工2024年11月(6ヶ月)
- 特記:クレーン架台・大型搬入口・床荷重対応(10t/㎡)
- 発注者の声:「工場稼働への影響を最小化した工程管理が助かった」
医療・介護施設向け実績の掲載例
- 工種:既存診療所バリアフリー改修工事
- 施工エリア:〇〇県〇〇市 市街地
- 工期:診療時間外・週末施工(延べ3ヶ月)
- 特記:営業継続しながらの改修工事。防音・粉塵対策を徹底
- 発注者の声:「患者さんへの影響なく改修できた」
小売・飲食向け実績の掲載例
- 工種:テナント内装新規工事(50坪)
- 施工エリア:〇〇市内 商業施設テナント
- 工期:オープン日逆算型工程管理(45日間)
- 特記:オープン日に間に合わせる短工期対応実績
4. 施工実績ページのSEO設計
施工実績ページは、地域×工種のキーワードで検索上位を狙える強力なSEOコンテンツです。実績1件ごとに個別ページ(詳細ページ)を作成することで、「〇〇市 鉄骨 工場 新築」のようなロングテールキーワードへの対応が可能になります。
施工実績の個別ページ化戦略
「施工実績一覧ページ」だけを作るのではなく、重要案件については「施工実績詳細ページ」を個別に作成します。1件の詳細ページには最低500文字以上の説明文を入れ、工種・立地・施工内容・発注者の声・施工前後の写真を含めます。これにより各ページが個別のSEOコンテンツとして機能します。
地域名の自然な組み込み
「〇〇市の工場新築工事の施工実績」「〇〇県内のリフォーム・改修工事事例」のように、タイトル・見出し・本文中に自然な形で地域名を入れます。不自然な詰め込みはGoogleのペナルティ対象になるため、文脈に沿った記述を心がけます。
実践ポイント:施工実績ページを作る際に最も多い失敗は「掲載内容が薄い」ことです。「〇〇市にて新築工事を施工しました」という1行だけの実績ページは、SEOにもほぼ効果がなく、発注者の判断材料にもなりません。1件あたり最低でも6つの情報(工種・規模・立地・工期・写真・特記事項)を揃えることを最低ラインにしてください。
5. 実績ページに「発注者の声」を加える効果
施工実績に「発注者の声(お客様の声)」を組み合わせることで、第三者証言という形で信頼性が大幅に高まります。実績C社では、発注者の声を実績ページに追加後、問い合わせフォームへの到達率が22%向上しました。
発注者の声を取得する方法
- 竣工引き渡し時に「簡単なアンケート」を依頼する(A4一枚・3問程度)
- 「満足した点」「他社と比べて良かった点」「次に工事する知人に勧められるか」の3点を聞く
- 実名・会社名掲載の許諾を書面で取る(匿名でも効果はあるが実名の方が信頼性が高い)
6. まとめ:今日から始める施工実績ページ改善
施工実績ページの改善は、新規コンテンツを1から作るより既存の実績データを整理・充実させる作業です。今日から始められる3つのアクションを提案します。
- 直近5件の実績に「6つの情報」を追記する:工種・規模・立地・工期・写真・発注者業種。既存の実績ページにこの情報を追加するだけで品質が大きく変わります
- 最も見映えの良い実績1件にBefore/Afterを追加する:施工前の写真を探し、完成写真と並べてBefore/Afterセクションを作ります。1件からで十分です
- 業種・工種別のカテゴリフィルタを追加する:「製造業向け」「医療・介護向け」「新築」「改修」などのカテゴリを設け、発注者が関連実績を探しやすくします
施工実績ページの充実は、営業活動と並行して進める最もコスパの高いWeb投資です。現場の写真を撮りながら6項目のメモを記録する習慣をつけることが、長期的に強力な施工実績ポートフォリオを構築する最短経路です。
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